急須の無い家庭が増えています。茶産地静岡も例外ではありません。
もう急須は時代遅れだという人もいます。
漆器の技術は明治時代が最高だという人がいます。製茶技術は平成時代が最高だという人もいます。
今の時代美味しいお茶が飲めるのは実は ” ラッキー” なことなのかも知れません。
近くにあるケーキ屋さんが全国レベルで美味しいケーキ屋さんであることが分かると
嬉しくもあり誇らしくもあり、”ラッキー” とも思います。
いま私たちはお茶については ”ラッキー” な時代状況下にあるのだと思い当たるのです。
良いものを残すためには意識することが必要です。
今のこの状況は何なのか。これを継承するためにはどうすれば良いのか。
日本茶インストラクター制度を作ったのも20数年前、日本茶を取り巻く状況に危機感を抱いたからです。
そして今、「少しは役立っている」という自負と、「まだまだ足りない」という焦りがあります。
実は日本茶インストラクターのなかにも「急須は古い」という方がいらっしゃいます。
ティーバッグもあります。粉末茶もあります。ペットボトルもあります。
便利なことは時間と労力を軽減できる反面、知らないうちに良いものをそぎ落としています。
新たに画期的な方法や道具が開発されより高いレベルになるのなら良いのです。
実際は便利さと引き換えに豊かさを失っています。
今日の朝茶はしばらく前に頂いた熊本の玉緑茶です。
ドリップと急須の2つで淹れてみました。
ドリップはお茶が持っている濃厚なうま味を出しているものの偏りがあります。
急須は適度にオリが加わりうま味にまろやかさと若々しい緑の香りが重なって上品なおいしさで纏まっています。
明らかに急須の方が好ましいのです。
私もペットボトルのお茶を買うことがあります。ティーバッグでチャチャッと淹れて飲むこともあります。
でも、少し時間を割いても急須で淹れたお茶が一番です。
今日も1日、ゆったりとした急須のお茶時間をお過ごしください! \(^o^)/
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