[ 今日の朝茶1987 ] 精揉機

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昨日掛川で「茶学の会」の講演会があって聴講してきました。
講師は桑原秀樹氏。演題は「茶は何故針のようになったのか」/精揉機の功罪?についてです。

手揉みの技法は永谷宗円の前から始まりました。
永谷宗円は上煎茶を作る技法としてホイロの上で揉み切る技法を考案しました。
幕末以降、輸出に向けて様々な手遣いが考案され全国に多くの流派が誕生しました。
しかしこれは必ずしも国内で評価を得られる技法ではなかったようです。

明治になると手揉みは少しずつ機械に置き換わるようになってく来ます。
その後、第一次世界大戦で茶の輸出需要が増大するのと前後し、大正期に精揉機が急速に普及します。
この時期の精揉機は現在のものとどの程度違うのか不明ですが、茶の品質に悪影響を及ぼすものもあったようです。

桑原氏は国内向けに上煎茶を販売するならば揉捻機なし、精揉機なし或いは分銅なしのお茶が良いのではないかと製造をしています。
今回その内の一つを資料として頂きました。

今日の朝茶はその資料茶「朝宮」です。
1煎目、朝宮茶特有の香りがします。滋味も甘く爽やかです。 ( ^^) _旦~~
特に良いのは4煎目5煎目。
水色も良いですね。金色透明というより明るいお月様のような黄色に近い色です。
当社でもチャレンジしたくなりました。 !(^^)!

今日も1日、元氣にお過ごしください! \(^o^)/

揉捻なし
精揉分銅なし
朝宮茶
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煎目 湯量 湯温 浸出時間 香味
1煎目 300㏄ 70℃ 60秒 甘くまろやかです。
2煎目 250㏄ 70℃ 10秒 少しコクが加わりました

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1煎後、茶葉は30gの水を吸っています。
まだ茶葉が開き切っていないことを示しています。

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3煎目 150㏄ 60℃ 10秒 甘味の奥に少しの渋みがありました
4煎目 130cc 60℃ 15秒 ツヤ感のある甘味です。秀逸です。
5煎目 110㏄ 65℃ 20秒 甘味が続きます。!(^^)!
6煎目 100㏄ 70℃ 30秒 少し薄くなり始めました
7煎目 80cc 80℃ 60秒 薄いですが良い香味です