[ 今日の朝茶1294 ] ブレンド(合組(ごうぐみ))

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当店の扱うお茶の芽院は本山茶(ほんやまちゃ)です。
本山茶というのは静岡市内を南北に流れる安倍川藁科川の中上流域で採れるお茶のことをいいます。
私の若い頃は本山茶の中でも藁科川沿いの中藁科、清沢、大川のお茶がメインでした。
茶市場には安倍川筋のお茶も沢山上場されていましたがほぼ決まった茶商が仕入をしていて手が出せませんでした。
内牧、足久保、玉川、有東木、梅ヶ島など。
有東木以北のお茶は茶市場より中買いが強くそこから仕入れることは可能でした。
足久保のお茶は中に良いお茶があるなと思いつつ中々割って入る余地はありませんでした。
その内、たまに1,2点買える時があって仕入れるようになりました。40年ほど前ですね。
足久保共同製茶は私と同じくらいの年齢の生産家が10人ほど集まって作った共同工場です。
ここは設立当初から仕入れ枠をもらってずっと仕入れ続けています。

深蒸し茶は島田の初倉を仕入れるようになって50年くらいが立ちます。
その後牧之原のお茶も仕入れるようになりました。
最近では掛川のお茶も茶市場に来るようになり仕入れの一部になっています。

当店のお茶は上記のお茶のブレンドです。
当店の「瑞祥」は一番よく出るお茶の一つです。
このお茶のブレンドを考える時も本山茶のどの産地をどれくらいの割合で入れようか、
深蒸し茶はどれをどのくらい入れようかと出来上がりのお茶の香味を想像しながら決めてゆきます。
試案が出来ると仮のブレンドをして味と香りを確かめます。
そこでOKで合組(ブレンド)が決まります。

今日の朝茶は「瑞祥」(1080円/100g)。
朝礼では1,2煎だけ出します。
その後、7煎目まで出して香味の変化を確認します。
深蒸し茶のミル芽香とうま味が出ているとか、山のお茶、大川の香気が前に出てきたなとか。
お客様に「5煎目くらいまでは十分おいしく飲めますよ」というと驚かれます。
是非香味の変化を楽しいで頂ければと思います。

今日も1日、元氣にお過ごしください! \(^o^)/

瑞祥 12g 2煎目を淹れたあと秤に乗せると5gの湯を吸っています。
1煎目では40gほどでした。最終的には茶葉の4倍、48g位が吸われます。
1煎目で吸う量が少なければ茶葉がまだ開いていない、成分がたくさん残っている目安となります。
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煎目 湯量 湯温 浸出時間 香味
1煎目 300cc 60℃ 60秒 まろやかなうま味です
2煎目 250cc 65℃ 15秒 コクのあるうま味甘味です

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3煎目 180cc 60℃ 10秒 充実したうま味渋味です
4煎目 180cc 60℃ 15秒 良い香味が続きます
5煎目 180cc 65℃ 20秒 甘みが前に出てきました
6煎目 180cc 70℃ 30秒 薄めの甘味です
7煎目 130cc 80℃ 60秒 高い湯温に応えて山のお茶の香りが漂います